2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

自律的自由のパラドクス。

現厚生労働大臣が女性を黙示に指して「生む機械」と呼びました(比喩と理解する余地はありますが、不必要な誤解を招く発言は弁論家として稚拙なので、取るに足らない弁護です)。女性議員が反発して辞任を要求するも、陳謝にとどまり、辞任要求については「…

刑法と自由意思。

刑法学における多数説によれば、刑罰は、それが予告・実行されることを通じて「人間の行動を心理的にコントロールしようとするもの」とされています。それゆえ、「社会的に有害な行為」がなされたからといって直ちに刑罰が実行されるべきではなく、その前提…

悪霊としての失敗。

強姦の容疑で逮捕され、そのまま有罪確定後、服役も受けた男性が、実は無罪だったと判明するという事件があったそうです。警察に対する批判をすれば済むほど簡単な問題ではありませんが、冤罪で人生を棒に振ることになったその人のことを思うと、あまりに気…