平成23年新司法試験の合格発表日時等について。

 いよいよ来週は今年の新司法試験の合格発表です。
 法務省ホームページ(http://www.moj.go.jp/content/000077880.pdf)によれば,来週の9月8日(木)の午後4時に発表されるようです。
 私も,去年,霞が関まで出向き,掲示板を見に行きましたが,行きの電車の中で,予め受験番号を教えていた方に「おめでとうございます!」と伝えられていたので,掲示板は確認しに行っただけとなってしまいました。ですが,それまで旧司法試験で何度も落ちていたこともあり,「もう受からないんじゃないか。」という不安に長らく苛まれていたのがようやく晴れた思いでした。
 今にして思えば,司法試験は単なる入り口に過ぎませんので,それ自体をゴールと思ってしまってはいけませんが,合格するまでは,どうしても目の前に聳え立つ司法試験の壁が高く感じられ,その後のキャリアプランにはなかなか目が向かないのが実際です。
 合格発表を目前に控えた受験生の方々のほとんどは,今,本当に不安でいっぱいなのではないかと思います。それは当然のことです。全く不安に思わないとすれば,人間離れした強靭な精神力を持っている方か,そもそも合格を諦めてしまった方(典型的には,受験勉強自体が本気ではなかった方)くらいでしょう。
 私の友人・知人にもたくさんの受験生の方々がいますので,私自身,非常に気になって仕方がないのですが,無事に合格されていることを心より祈念しています。
 そして,合格後の道のりもかなり険しいものです。給費制が打ち切られて貸与制に移行する可能性が高いこと,修習中までに首尾よく進路が決まる人の割合が年々低くなっていること,法曹人口の増大により「食えなくなる弁護士」が急激に増加していく可能性があることなど,修羅場はむしろ合格後に控えています。
 受け身の姿勢で悲観論にどっぷり浸っている場合ではありません。今こそ,若手がどんどん主体的により良い法曹界を作る流れを生み出すべきでしょう。合格は,あくまでもその序章へのチケットに過ぎないと思っています。